| 9.お伊勢参り(三重県伊勢市) |
■ 伊勢神宮 皇大神宮(内宮)■![]()
日永の追分から3日間歩き続けて(100,000歩・70km)やっとお伊勢参りが出来ました。
途中、多くの神社仏閣もあり、歓楽街で揉まれて、
昔の旅人は本当に伊勢神宮に神頼みをしに来たのだろうか?
目的は何でも良かったのではなかろうか。
例えば昔の町に出会いたい、私のように・・
(五十鈴川のほとり宇治の地に皇大神宮(内宮)がまつられ、
その481年後、山田の地に豊受大神宮(外宮)がまつられた。
それ以降、伊勢の町は、内宮の宇治の里と、外宮の山田の里という2つの町を中心に発達して
いくことになる。
内宮は太陽神でもある天照大御神を祭神として鎮座2000年の歴史を持つ)
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■ 伊勢うどん・伊勢の銭湯 ■![]()
伊勢の名物「伊勢うどん」を、おはらい町で食べた。
丁度、お手伝いのオバさん達がバイト代を店主から貰う場面だった。
「あげたー!」「貰ってない!」の大声押し問答。
江戸庶民は気が小さいので、太いうどんが中々喉を通らなかった。
・・・・銭湯発祥の地・伊勢(伊勢与一が江戸で開業第1号)で入浴したいと願っていた。
なので「銭湯券」おまけ付の伊勢国際ホテルを最終日に予約しておいたのだ。
夜食帰りに入った「辰巳温泉」は湯船が洗い場の真中にある小さなレトロ風呂だった。
番台のおばさんは江戸からやって来たと言ったら驚いていた。
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■ 二見浦・夫婦岩 ■(2001年5月5日子供の日)![]()
幼い頃、伊勢参りに行ってきた父が枕元に置いたお土産は
「赤い顔した蛸の足に8本のスプリング」が付いた蛸玩具だった。
そのお土産が伊勢から離れた二見浦の郷土玩具だと知ったのは大人になってからの事でした。
そこには伊勢参りと称して観光をしていた江戸庶民の父がいたような気がします。
・・・旅人は二見浦の旅館街に並ぶお土産屋で昔の「蛸玩具」を探し回ったが、ついに
見つける事は出来なかった・・・・。
空しい想いで旅館街を抜けると、目の前に夫婦岩があった。父が間違いなく見た風景だ。・・・何故か胸が熱く満たされた。
(参考:蛸玩具)
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■ 旅のおわり ■![]() ![]()
JR二見浦駅は昔、父が笑顔で降り立ったであろう場所とは程遠い、
淋しげな駅であった。しかしプラットホームに立つと遠い昔に見たような懐かしい想いがした。
其処にはリュックを背負った子供が立っていたような気がします。
・・・・もしかして・旅人は父さんにもう一度会いたかったのかも知れない・・・。
・・・新幹線に乗り、夢から覚めたお父さんは子供にお土産を買ってくるのを すっかり忘れていた・・・ 2001.05/05(土) |
8.宮川〜伊勢へ
完.
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