
| 神奈川県足柄下郡箱根町→箱根峠→山中城跡→松雲寺→三島(15km:4時間) |
■ 箱根宿について ■(1999年8月6日)雨→晴![]()
昨日の待ち合わせ場所に喜多八と腰元は来なかった。あの後、大涌谷のロープウェイで
遊んでいたようだ。旅人の足が攣っていた頃、笑いながら温泉タマゴを食っていたようだ。
その温泉タマゴを食べた自分(A型)が情けない。これはやつら(O型)との血液型の違いかもしれない。
箱根の山は天下の嶮として、旅人たちの交通の難所であった。 この山々は火山郡で古くから温泉に恵まれ「芦ノ湖」と共に人々の観光場所でもあった。 幕府は山の頂上に関所を設け「入り鉄砲、出女」を厳しく取り締まった。 (江戸に軍備を持ち込ませない、人質の各藩親族が逃げるの防ぐ) |
■ 箱根宿・向坂・箱根峠 ■約1~2km![]() ![]()
昨日から降り続いている雨が止まない。豪雨と言ってもいいぐらい。テレビでは
西の方に台風が来ているようだ。関所に向かう遊覧船の欠航が心配だ。
午前10時、無事箱根宿に到着。(写真左)何とか三島に行きたい。最後の登り石畳(向坂)(写真中)
を行くが喜多・腰元は元気だ。旅人はかなり遅れる。
階段を登り切り車道に出た。左に行くとバイパスと国道の合流する交通量の激しい道になる。
何とか国道1号を渡った。ドシャ降りの中、ずぶ濡れだ・・家族に非常に惨めな思いをさせているような気がする。
それにしても、二人の足は非情に速い!!。そして峠についた。(写真右)ここからは静岡県である。
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■ 兜石坂・ 接待茶屋■約500m![]() ![]()
箱根峠を越えゴミだらけの坂道を降りて行くと交差点真ん中の植え込みに
「箱根旧街道入口」と書かれた案内板があった。
国道1号からゴルフカントリー方面へ右に行く。
人気の無い登り坂を上がりきると左手に
兜石の入口が見える。
ハコネダケの石畳(写真左)を進むと左片隅に兜石が以前あった場所の碑(写真中)がある。
(兜石とは豊臣秀吉が小田原城攻めの時、兜を置いて休んだという)
この坂を下り見晴らしの良い国道に出た。広い歩道を下るとスグ右手に接待茶屋の案内板がある
この旧道石原坂に入る。森の中に多くの史跡が点在するが。また兜石(写真右)が出てきた。
どうやら先程の兜石の場所から移したらしい。
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■ 小枯木坂・雲助徳利の墓 ■約2~3km![]() ![]()
念仏石を通り民家の庭先に出た。そのまま国道(三島市の道路表示)を渡ると
復元した石畳(写真左)が登場。上は車の音でウルサイが杉木立(写真中)は昔を忍ばせる。
西坂の石畳は平べったいせいか、いくらか足は楽になり。もう石畳は恐くなくなった。
出口近くの右脇に雲助徳利の墓(写真右)がある。
(酒好きの雲助の親分の墓で墓石にとっくりの浮き彫りがある)
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■ 山中城跡 ■約500m![]()
国道1号に出る。もぉ昼近い。腹ペコの喜多さんが騒いでいたので、
さっきから探していたのだが横断歩道橋の先に 丁度よく「竹屋」という茶店風のおソバ屋さんがあった。
この店は東海道を歩く多くの人たちが利用しているようだ。とろろそば・団子が美味かった。
目の前が山中城跡だ。
(小田原北条の山城だったが、秀吉の小田原攻めの際攻め落とされた。
石を使わない土だけの山城は全国的にもめずらしい)
一人写真を写そうと駒形諏訪神社の境内を登ってみたが、かなりの広さだ。掲載の写真は
この先、芝切地蔵を越え国道を渡った出丸から撮ったものだ。
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■ 上長坂・下長坂・松雲寺 ■約3~4km![]() ![]()
いきなり激しい雨が降ってきた。こんなに晴れていたのに。急いで旧道を進む。
上長坂(写真左)あたりから喜多さんの様子がどうもおかしい。
坂を降りきっても元気がない。
喜多さんは下りの坂道に爪先が痛いらしく、ついに下長坂(こわめし坂)(写真中)を後ろ向きに歩き始めた。
この坂は本当に急だ。汗と体の熱で背中に背負った米がおこわになったという言い伝えがある。
そしてついに松雲寺(写真右)前で喜多さんノックアウトとなった。
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■ 初音ヶ原・錦田一里塚 ■約3~4km![]() ![]()
あと5km。これから気楽な一人旅。二人のバスが追い抜くまでにビックリする位、先に進んでおこう。
今日は快調だ。下り道大好き。おぉっと雨だ。
小時雨坂・大時雨坂をグングン駆け下り(写真左)バイパスの合流地点まで進んだ所で。
バスから二人の尊敬の眼差しがあった。
(もしかしてO型だから、呆れた眼差しかも知れない)
やがて初音ヶ原の杉並木に達した。石畳歩道(写真中)の中程で江戸から28番目の
錦田一里塚(写真右)に遭遇。
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■ 三島が見えて来た ■約2~3km![]()
国道1号の交通看板に三島大社右折と書いてある。ダウンタウンに入ってきたのだ。
空も晴れてきた。傘をしまい、濡れた服がドンドン乾いていくのを感じる。
下りは気持ちいい。つっぱって歩くので何か偉くなったようだ。
ギラギラの太陽の中、JR東海道本線路を渡る。新町橋を渡り三島大社に着いた。
約束の15時30分に、またまた大雨でずぶ濡れとなってしまった。
・・・午後16時30分:新幹線グリーン車内では、服を着替えた裸足の家族が静かに眠っていた。 (全行程5時間30分・1999.8/6(金):万歩計=29499) |
11.箱根旧道~箱根宿へ
13.三島宿~沼津宿へ
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