22．丸子宿～岡部宿へ（街道地図）
| 静岡県静岡市丸子→丁子屋→国道→宇津ノ谷峠→岡部（８ｋｍ:３時間） |
■ 丸子宿について ■（１９９９年１１月３日）快晴 
あれから１ヶ月が過ぎた。足が疼き、心は耐え難き限界を越えた。
ついに旅人は家族に内緒で、まだ暗い東京の空をコッソリと後にした・・・・
感傷に浸る間も無く山手線の車内では酔っ払いオジさんが歌謡ショー、しかもセリフ入り
で旅の門出を祝ってくれた。
前回の丸子橋入口に８：３０到着。
・・・江戸から２０番目の宿場。
安倍川の渡しと宇津ノ谷の険しい峠道の間にある丸子宿は
東海道の宿駅でも小さな宿場である。地形を利用した自然薯が有名で
弥次・喜多の東海道中膝栗毛の中でも出てくる「とろろ汁」の茶屋
が旧道沿いに現在でも茅葺き屋根のまま営業しています。
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■ 丁子屋・丸子橋 ■約１００ｍ  
今日は良い天気だ。いつもながら歩き始めの準備体操が最高（首、腰、足を２－３回ひねるだけ）
この開放感！サラリーマン諸君！！月末の〆は終わったかな？しっかりと働けよー！
酒でも飲んでガンバレよー！俺は今からグレートジャーニーだぁ！それジャーニー・・・。
さぁこのぐらいにしといて歩くか。
この丁子屋の庭には芭蕉句碑と
十返舎一九句碑（写真左）（けんかする 夫婦は口を とがらして 鳶とろろに すべりこそすれ）がある。
とろろ汁の丁子屋（写真中）を後にして丸子橋（写真右）を渡る。
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■ 宇津ノ谷トンネル ■約２～３ｋｍ  
ラブホテルが目立つ川沿いの道を歩いて国道に出る。すぐに旧道らしき道を左に折れたが間違っていた。
この先にある長源寺入口の左道を行くのだ。
旧道左手に紅茶発祥の地（写真左）の看板、隣には水車が回っていた。
再び国道に出て宇津ノ谷方面（写真中）を眺める。
地面の派手なマンホールが結構気になる。
やがて宇津ノ谷トンネル（写真右）が見え
９：２０分左の道の駅で２回目の朝食とトイレ休憩、地元の人による朝市が行われていた。
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■ お羽織屋 ■約１ｋｍ  
横断橋を渡りカーブする県道を行くと案内板があり（写真左）左の宇津ノ谷集落に入る。
この集落にはチョット似合わない真新しい石畳風の舗装（写真中）がしてあった。
右に有名な「お羽織屋」（写真右）がある
（お羽織屋（石川家）＝１５９０年
小田原の北条勢を討つために出陣した豊臣秀吉が
すり減った馬のわらじを所望した。
その時主人は４つは縁起が悪く「勝ってお帰りになった時に差し上げます」
と３つしか取り替えませんでした。
勝利を祈る気持ちに秀吉は感嘆し、
勝って戻ったときに陣羽織を与えた）
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■ 明治のトンネル ■約２００ｍ  
突き当たりの石段（写真左）を登ると宇津ノ谷（写真中）集落が一望できる。左の空き地に明治のトンネル（写真右）
（このトンネルは日本初の有料トンネルで明治９年に開通）
があり、恐る恐る中を覗いてみた。思ったほど距離はなく、そしてオレンジ色
のランプが奇麗だった。でも中に入る勇気は無かった。
今回の旅のメインは宇津ノ谷峠越えだ、綿密な調査の結果、僅か数百メートル、
時間にして１０分と無い山道・・・しかし十団子鬼伝説は想像力豊かな旅人の
心を怖がりにさせていた。
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■ 宇津ノ谷峠入口 ■約１００ｍ  
まっまさか、ここを登る（写真左）んじゃないだろーな。
判っていたけど畑仕事のオジさんに聞いてみた。
「そうだよ、昔の道だぁ、お殿様が駕籠で通ったんだ、秀吉だって通ったんだ・・・」
旅人は殆ど聞いてなかった。そしてクダラナイ質問をしてしまった「恐いですかねぇ」
怖がりを見破った畑オヤジは調子に乗って「恐いよ～～」と旅人をからかった。
幅の狭い昔道（写真中）をジグザグに登り、道の左右から光が射し（写真右）
明るい茶畑が出てきたときは、こんなものかと思った。
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■ 宇津ノ谷峠山中 ■約５００ｍ  
甘かった！鬱蒼とした昼なお暗いジャングルに遭遇したのだ。旅人は何処で見つけたのか、
１ｍ位の木の枝を手にして走っていた。速く抜け出たいが登坂である。
スグに息が上がってしまった。
途中「雁山の墓」（写真左）があったが写真を撮るだけで案内板解説を見る余裕
は無い。見上げると目の前には急坂（写真中）「ハァハァ」「ハァハァ」と駆け上る。
地蔵堂跡の広場に迷い込んだ時は、パニクった袋のネズミ状態となった。
峠の光（写真右）でようやく冷静さを取り戻し、たった５分のドラマは終わった。
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■ 鼻取り地蔵から岡部へ ■約３～４ｋｍ  
坂を下り「坂下の鼻取り地蔵」（写真左）
（お地蔵様が子供に姿を変え牛の鼻緒を取って畑仕事のお手伝いをしたという
伝説）
を抜けて明るい国道に出た（写真中）、
♪今日は日本晴れ(MP3)今年のお茶の出来（写真右）はどうかな～・・・恐怖の峠越えをやり遂げ、何事も無かったように振る舞う旅人だった （行程３時間・1999.11/03（水）：万歩計=継続中） |
旅人：浮浪雲
21．府中宿～丸子宿へ
23.岡部宿～藤枝宿へ
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