40.岡崎宿〜知立宿へ(街道地図)
愛知県岡崎市→岡崎城→27曲がり→矢作橋→柿崎→雲竜松→来迎寺(11km:3時間)

■ 岡崎宿について ■(2000年1月9日)曇り
朝、予約のタクシーが来るまで散歩をしてみた。 ホテルを出ると横に岡崎城が見える。 目の前の乙川河川敷では消防出初め式が行われている。 岡崎城前面はこの乙川に守られているが背後は平地で敵の進入が容易である。 地形的に「27曲がり」のような町を造ったのが頷ける。 歴史学者はそう思った。定説である。 ・・・今日は行く先を「27曲がり入口」なんて言わないで「元市民病院前」と言おう・・・ 岡崎宿は東海道でも府中宿・宮宿と並ぶ大きな宿場であった。 また、岡崎は徳川家康の生誕の地であり。 城下には敵の進入を防ぐため、道を 複雑に巡らせ「岡崎27曲がり」と言われた特徴ある城下町でもある。 名物の八丁味噌は有名。

■ 岡崎城 ■約100m
岡崎城:三河の守護代西郷稠頼が1455年に築城。 その後松平氏の居城となり、1542年に松平竹千代 (後の徳川家康)が生まれた。 現在の天守閣は1959年に復元されたもの。 入場料は大人(中学生以上)200円 小人(5歳以上)100円、 城内には家康の産湯の井戸、三河武士の館があり、乙川の船着き場には 帆掛け舟の碑がある。 「五万石でも岡崎さまは、お城下まで船が着く」と巷で唄われた。

■ 27曲がり(1) ■約1〜2km
8:10、27曲がり入口に着いた。 ここから地図と睨めっこで歩く。冠木門を後にして右折、元病院の角を左に曲がり真っ直ぐ歩いて 道端にある小さな道標を右に曲がり、大通りに出て左に歩くと 歩道上に可愛い石碑が続く (この石の芸術品は通りの左右歩道上に沢山あり1つ1つがテーマを持って街道の歴史を教えてくれる) 右奥の寺院や通り沿いの老舗永田屋 を見て、通りの右角に映画館があったら左折する。

■ 27曲がり(2) ■約1〜2km
この映画館付近が西本陣跡 曲がり角にはこのような道標が建っているが目立たないので見落とす可能性がある。 先を歩き、道標を見つけたら右折すると岡崎信用金庫資料館、その先の大きな交差点を 右折して、大通りを突っ切り公園の中を通過しトイレに入る。 この公園トイレは不衛生だった。 出た道を左折して信号手前に「東海道27曲がり案内」の石碑があった。 大通りを渡りジャスコ前を右折、突き当たりを左折してすぐ右の横丁に道標がある。

■ 市街・八丁味噌・矢作橋 ■約1km
一応、曲がりくねった城下町という感触を掴んだので、この後は三清橋まで直行する。 中岡崎交差点を渡ると歩道上角に松葉総門跡の石碑。そのまま西へ歩くと鉄道の高架、 潜った右手に八丁味噌の郷がある。勝手に中に入って見学していたら、 慌てて女性が付いてきた。案内すると言って利かなかったが、心にゆとりが無く丁重に辞退した。 街道に戻って味噌蔵の続く町並みを行くと道は突き当たり、右折して矢作橋を渡る。 渡った先には日吉丸と蜂須賀小六の出会い像

■ 誓願寺十王堂〜国道1号 ■約2〜3km
橋の右斜め旧道を行くと右手に勝蓮寺(徳川家康の子、岡崎信康ゆかりの寺) しばらく歩くと乙川に身を投げた浄瑠璃姫(矢作の長者の娘)が眠る誓願寺があった。 境内十王堂(写真中)には源義経と姫の遺品が安置されている。 やがて街道は猫田交差点で国道と合流、30分以上も歩き続ける(写真右)と柿崎交差点で 岡崎市と別れ安城市となった。 国道は二又になり右の道に松並木が見える、10:15

■ 旧道〜熊野神社・二本松 ■約2km
やっぱり街道は良い。車の騒音が無いと昔の旅人になれる。 右歩道は歩き易い松並木だ。松を抜けると右に熊野神社、 境内に予科練之碑一里塚、少し寒いので境内トイレで尻にホッカイロの追加。 この先の大きな交差点を越すと左側に2本の松がある。 「三河路に昔をしのぶ夫婦松」と案内板に書いてあったのだが、松には「助さん」 「格さん」と名札が付けられていた。黄門様は偉いので何でも有りなのだ。 街道は歩道が無く車に気をつけなければならない。

■ 雲竜の松〜清見潟 ■約1〜2km
この先、右に永安寺雲竜の松(写真左)が街道から見える。 (この松は貧しい村のために助郷役の免除を願い出て死罪になった柴田助太夫の庭の松で樹齢300年) すぐに交差点となり東海道は明治川神社明治用水記念碑に挟まれながら進む。 長い松並木(写真中)が途切れた頃、石碑に囲まれた青麻神社がある。 片隅に江戸時代の地元相撲力士「清見潟・又市」の 珍しい石像碑があった。

■ 猿渡川橋〜来迎寺一里塚〜 ■約2〜3km
点在する古い民家や時々現れる松並木の道をただ歩く。 天気は人の心を大きく左右するものだ。空は曇より心も重い。 猿渡川橋にやってきた。自然の変化は有り難い。 この先八橋への道標(300年前・元禄時代の道標)があり右に行くと 「伊勢物語」で有名な無量寿寺の「八橋のカキツバタ」が5月頃見られる。 東海道を車に注意しながら来迎寺一里塚を過ぎ池鯉鮒の宿へ入って行く。
・・・11時、歴史学者と呼ばれた男は、ラーメン研究家になりたがっていた・・ (行程3時間・2000.1/9(日):万歩計=17436)

旅人:浮浪雲
39.藤川宿〜岡崎宿 41.知立宿〜鳴海宿